Cases 導入事例

グループ内の異なるメールシステムの共通機能として、SPC Mailエスティーを導入

大阪ガス株式会社

SPC Mailエスティー

イノベーション本部 情報通信部 インフラ技術チーム
(写真左より)小倉 政毅氏、マネジャー 野波 成氏、齋藤 陽氏、副課長 松尾 健作氏

総合エネルギー事業者として「Daigasグループ」ブランドを掲げる大阪ガス株式会社(以下、大阪ガス)では、メール誤送信対策として「SPC Mailエスティー」を導入。その経緯と成果について、大阪ガスおよび、グループの中核会社として導入をサポートしている株式会社オージス総研(以下、オージス総研)のご担当者に詳しく伺いました。(取材日:2018年5月 / 取材当時における機能や価格などの情報を記載しています。)


メール誤送信対策としてSPC Mailエスティーを導入

-SPC Mailエスティーの利用状況について教えてください。

大阪ガスでは、SPC Mailエスティーの「メール誤送信防止機能」を導入して、通常のメール送信操作後に「宛先アドレス」と「本文」、そして「添付ファイル」について、再確認(ダブルチェック)をするようにしています。

グループの中核会社であるオージス総研では「メール誤送信防止機能」に加えて「パスワード暗号化機能」も利用しています。

 

-ご利用中のメールインフラについて教えてください。

大阪ガスでは、Microsoft Exchange Serverによりメール環境を構築し、運用しています。グループの中では、同メールインフラを共同利用している会社もあれば、独自にメールインフラを運用している会社もありますが、各社のメールインフラ更新のタイミングに合わせて、可能な限り共有環境へと統合していきたいと考えています。


各社員の業務負荷を最小限に抑えつつ、メール誤送信による事故への予防を検討

-SPC Mailエスティーを導入した経緯を教えてください。

メールを送信する際に宛先や本文が間違っていたり、誤ったファイルを添付して送信してしまいそうになる「ヒヤリハット」な体験は、だれにでもあるかと思います。それに気づかず、社外へメールを送信してしまうと取り返しがつかず、重大な事故につながりかねません。

しかし、リテラシーの一部としていくら注意を喚起しても、派遣社員などを含む全社員、さらにグループ全体となるとこのようなヒューマンエラーを完全に予防するのは難しく、また誤解を恐れずに言えば、度を超えたチェックや第三者による確認・承認などをすれば、業務の生産性を低下させてしまう原因ともなりかねません。

そのため、個人情報保護体制を強化するのと同時に、各社員の業務への負荷を最小限に抑えながら、メールの誤送信を予防する仕組みの導入を検討していました。

メールに限らず、セキュリティに関してできることはすべて取り組むというのが当社の基本的な姿勢となります。あとは、予算や優先度、効果、管理できるかどうかを見極めながら、いつメール誤送信対策の仕組みを導入しようかという状況でした。その中で、オージス総研におけるSPC Mailエスティーの導入検討が一つのきっかけとなったことは間違いありません。

 

-オージス総研におけるSPC Mailエスティーの導入検討の経緯についても教えていただけますか。

オージス総研では、2010年頃からSPC Mailエスティーと同じ機能をオンプレミス環境で実現する「CipherCraft/Mail」を利用していました。その更改にあたり、継続してオンプレミス環境で運用するか、クラウド環境(SPC Mailエスティー)に移行するかを検討したのですが、その際、SPC Mailエスティーであればオージス総研だけでなく大阪ガスやDaigasグループでも一つのサービスとして利用できるという提案を受けました。


グループ内での展開のしやすさと導入実績を高く評価

-SPC Mailエスティーの採用を決めた理由を教えてください。

まず機能面に関して、宛先、本文、添付ファイルという誤送信につながりやすい項目を、メール送信毎に送信者本人が簡単な操作でダブルチェックできること、これはすでにオージス総研でも一定の成果が上がっていたので、大阪ガスにおいても利用者に大きな負担をかけずにメール誤送信を予防できると確信しました。

また、メール誤送信対策だけでなく、オージス総研のように導入する会社が必要に応じて機能を選べるというのも、当グループにおいて有用だと考えました。

次にシステム面では、以下の点を評価しました。

・クラウドサービスなのでシステム構築・運用に関する負担が少ない。
・利用者が増えても運用負荷への影響が少ない。
・グループ内での利用企業(者)の増加にも柔軟に対応できる。
・メールインフラに依存せず利用できるので、異なるメールインフラを利用するグループ企業でも共通機能として利用できる。
・将来的にメールインフラを更改するような場合でも継続して利用できる。
・グループで一つのサービスとして管理・運用できる。

さらに、SPC Mailエスティーは数多くの企業で導入されている実績があり、クラウドサービスとしての信頼性も高く、安心して利用できるというのもポイントでした。


メール誤送信の予防に一定の成果、さらに業務リスクの把握と改善にも手応え

-現時点での導入効果について教えてください。

操作ログを見ると、送信操作後のダブルチェック時にメールの送信を取り消している件数を把握することができます。 現段階で対象者は数百名程度ですが、数パーセントのメール送信が取り消されています。原因や理由までは確認できないのですが、誤送信の予防に関して、一定の成果につながっていることは間違いありません。

また、メールを送信するたびに確認をしなければならないので、操作ミスや確認ミスなどによる誤送信に対する、注意喚起や意識付けを継続できるというのも一つの効果だと捉えています。

 

-「送信するたびに確認するのは面倒」というような声はありませんでしたか。

当初はそういう意見もありましたが、慣れてくると「確認できないとかえって不安」と感じる利用者も多いようです。

ただし、大量の宛先を手作業で指定してメールを一斉送信するような業務の場合は、別の対応が必要でした。そもそも、そのような業務はヒューマンエラーによるメール誤送信が発生するリスクが高く、そのことをあらためて把握できたこと、そして業務の見直しや改善につながるきっかけともなりました。これらは一つの副次的な効果だと捉えています。


今後の展開予定とソースポッドへの期待

-今後の展開予定を教えてください。

現在、一部の部署で利用を開始しており、年内に全社展開(約5,000ユーザー)を、さらにその先の話になりますがグループ会社(約19,000ユーザー)での導入も進めていく予定です。

-ソースポッドへの期待などがあればお聞かせください。

外部へのメール送信全体に関わる重要な機能になるので、サービスの安定稼働に関しては言うまでもありませんが、ソースポッドのオージス総研へのさらなる支援に期待しています。

-本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

株式会社オージス総研 プラットフォームサービス本部 IT基盤サービス部 基盤サービス第二チーム 
(写真左より)リーダー 太田 篤氏、山口 理実氏、中塚 正裕氏

法人概要

法人名 大阪ガス株式会社
所在地 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号
ご利用数 10,400(大阪ガスグループ全体)アカウント

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